1996-2005年 「持続可能な明日へ」

1996-2005年 「持続可能な明日へ」

「一流の品質」を確かなものにし
21世紀に大きく躍進する

創立50周年、新世紀に駆け出す

東西冷戦の終結とともに世界構造と国際秩序が大きく変わり、グローバル化、高度情報化のうねりが押し寄せた20世紀末。天龍工業は創立50周年を迎え、社訓を今一度噛みしめながら新たな方針を掲げました。それが「T作戦―DASH21」。「Dynamic Actionで売上げ拡大/All Tenryu団結を/Speed Up開発、改革、改善/High Quality、High Safety製品の完遂」という目標の達成に駆け出しました。社会に広く貢献し、世界に通用する強い企業へ――躍進を誓い、新世紀の扉を力強く開きました。

変革を決行する天龍グループ

21世紀初め、「構造改革なくして景気回復なし」と勢いづく政権のもと、日本経済は徐々に活気を取り戻していきました。2004年、天龍グループも経営基盤の強化と収益構造の変革に踏み出します。天龍工業、キンソー、天龍トヤマの3社合併です。グループ全体で最適かつ効率的なシート事業の運営体制を築くべく、各社の垣根を取り払い、互いの経営資源を有効活用していく「オール天龍」の意識統一を図りました。翌年の2005年には、車両シート職場が富山工場へ全面移転。天龍の新体制が整いました。

「一流の品質」で環境問題にも挑む

品質保証のための国際規格「ISO9000シリーズ」の認証取得に向けて、全社を挙げてのプロジェクトが1996年末からスタートしました。そして1998年夏、シート・航空機・ハイブリッド・環境緑化の全統括部門で認証を取得。品質を磨き続ける決意を新たにしました。さらに、「持続可能な社会」の実現を目指し、環境分野においても「一流の品質」を発揮。2003年、FRP廃材のリサイクル・システムの確立、廃油を再利用したバイオディーゼル燃料の製造、風力発電用ダクト型風車の納入を次々と果たしました。

TENRYU WAY―挑む天龍魂

ダイナミック試験場を完成させ、シートの安全性を徹底追求

「安全性や独自性などに優れたシートを国内外に送り続ける」というトップメーカーとしての使命感を燃やし、構想から10年をかけ、2000年、「ダイナミック試験場」を開設させました。航空機用シートに始まり、バスの座席シート、高速船舶用シートなど陸海空の乗り物用シートの安全性を徹底的に高めていくために、テストシステムの構築に一切の妥協を許しませんでした。

あの日の天龍

1998年7月2日:天龍グループ物故者慰霊碑「龍魂碑」を建立

生まれた時の悪い星も/努力しだいでよい方に流すことができるような気がする/「星は流れる」ものである/こう信じてゆくことが 人生の希望であると思う――初代社長・福西勇の『龍の詩』が刻まれた物故者慰霊碑「龍魂碑」が、創立52周年の記念日に本社敷地内に建立されました。天龍グループ在職中に亡くなられた方々の御霊を供養するとともに、従業員をはじめとするすべての人々の幸福と安泰を祈念しました。

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2006-2015年「グローバルの波」

ホールディングス化を果たし
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