2006-2015年 「グローバルの波」

2006-2015年 「グローバルの波」

ホールディングス化を果たし 世界トップレベルの企業を目指す

ホールディングスとして新生

天龍工業創立60周年の節目を迎えた2006年、副社長だった福西健二が新社長に就任。収益構造の改革、新製品の開発を進める新体制を築き、『質実剛健』“質の拡大とチェーン(連鎖)化”を経営の軸としました。そして2009年、各事業での競争力を高めるため、大きな一歩を踏み出します。シート事業、ハイブリッド化成事業、航空機事業の3事業を分社化し、持株会社、天龍ホールディングスに社名変更。2013年には福西紀雄が再度社長となり、65年を超える歴史を継承しながら「新生天龍」の幕が開いたのです。

大震災を乗り越える力に

日本経済がリーマンショックからようやく立ち直ろうとしていた2011年、東日本大震災が発生。未曾有の大災害を乗り越える力になるため、天龍ホールディングスは「社会に必要とされる製品を創り続け、その製品が社会に役立つ」という創業精神を、社訓とともに誠心誠意実行しています。2012年には、宮城県の海岸防災林再生に向けた取り組みのひとつとして、保育ブロックを試験的に施工。かつての美しい景色、人々のかけがえのない思い出を甦らせる、その第一歩に天龍の技術力が活かされました。

日本や世界に誇れる製品づくり

写真提供 WILLER ALLIANCE(株)様

先行き不透明な時代の中でも、天龍魂を発揮し、創造力と活力に満ちたものづくりを進めています。2010年には、2年がかりでWILLER ALLIANCE(株)様と共同開発したバス用シート「コクーン」がグッドデザイン賞を受賞。製造、品証、営業、設計などすべての関係者によって実現したデザインであり、全員に贈られた栄誉です。また2011年、アメリカの航空機メーカーから複合材部品製造者認定を受け、新型旅客機の開発に携わるようになりました。国内においても新型観光列車のハイグレードシートを開発・製造するなど、日本や世界に誇れる製品づくりに邁進しています。

TENRYU WAY―挑む天龍魂

シンガポールの企業と合弁契約調印し、旅客機用シート市場に再参入

2015年、シンガポールのSingapore Technologies Aerospace Ltd. との旅客機シート合弁会社「ST Aerospace Aircraft Seats Pte. Ltd.(現 ST Engineering Aerospace Seats Pte. Ltd.)」を設立しました。10年来遠ざかっていた旅客機用シートビジネスに返り咲くため、次世代シートの提案活動に励んだ日々の努力が実を結びました。海外企業との合弁は、天龍グループとして初めての試み。世界各国へと天龍シートを広げるためのチャレンジがスタートしました。

あの日の天龍

2009年10月初旬:決意を新たに新会社創立記念セレモニーを開催

天龍ホールディングス、天龍工業、天龍コンポジット、天龍エアロコンポーネントの各社が、2009年10月1日、2日、6日に記念セレモニーを開催し、新たな船出へと決意を固めました。社歌斉唱、物故者への黙祷、各社長の訓示、ランチミーティング、講演会、懇親会、茶話会などが行われ、従業員一同が思いを共有。天龍のこれまでの歩みに敬意を表すとともに、これからの製品開発・品質向上に対して誓いを立てました。

次の10年を読む

エピローグ

10年先、20年先に輝く 「百年企業」に向かって天龍魂を熱く燃やす

70年の歩み