ご挨拶

代表取締役社長、福西彰からのご挨拶です。

"天龍"の由来

 創業者である初代社長が、ダイキャスト、板金部品、溶接部品を手掛ける会社を設立したのは、1946年(昭和21年)です。戦後の傷跡がまだ色濃く残る時代、初代社長が多感な青春時代を過ごした天竜川の「源」である長野県の諏訪湖に思いを馳せ、最初のお客様をこの諏訪湖にたとえ、「お客様第一」「一流の品質」「まず協調」という現在の社訓に通ずる基本精神を「礎」とした天龍の第一歩を岐阜の地に印しました。

 諏訪湖を水源に持つ天竜川は、曲がりくねった水路を通り、急激な流れにも耐え、壮大な太平洋という海原に注ぎ込みます。「今は小さな会社かもしれないが、数々の試練に耐えて天竜川が太平洋にたどり着くように、この会社もいずれは世界に通用する会社にしたい」。『天龍』という社名には、そのような創業者の思いが込められています。



歴史を支えてきた「お客様第一」という理念

 設立から70年以上たった今も「まずはお客様の立場に立って考える」「お客様と強い信頼関係を築きながら、お客様が要求するものに対して、一流の品質で応えていく」という理念は、天龍グループの絶対的な価値観となっています。お客様は何を求めているのか、その求めに対して私たちは何ができるのか、私たちは常に考えています。バス用シート製造から始まった天龍グループの歴史は、後に鉄道・航空機・船舶用等シート製造を手掛けるようになり、蓄積された技術の応用は乗り物にとどまることなく、現在では医療分野や環境分野に至るまで、幅広いジャンルで活かされています。すべては『お客様の声』に耳を傾けることから始まり、お客様のご要望にお応えするためにと研鑽を続けてきた結果です。

令和の時代も挑戦を続けていきます

 高度成長期から低成長の時代へ、グローバル化の進展等、天龍グループを取り巻く環境は、急速に変化しています。このような状況の中、重要なことは、"変えるべきものはスピード感を持って変えていく""守っていくものはどんな環境でも守っていく"ことだと考えています。それでは、天龍グループが最後まで"守っていく"ものは何か?やはり設立当時から変わることなく引き継がれてきた「お客様第一」という理念です。お客様の要求に対し、大企業にはできないこと、私たちしかできないことを、愚直に追い求めること。標準化されたグローバルスタンダードを目指すよりも、オリジナリティある製品を創造する。それが激しい環境変化の中で戦っていく私たちの価値になると確信しています。「数々の試練を乗り越えて、大きな海へ」。お客様の声を聞き、その声の実現に向けて全員で考え抜き、勇気を持って行動し、世界に誇れる製品を生み出していく。天龍グループの挑戦は、令和の時代でも続いていきます。